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先週末から実家に帰っていた。
小中といっしょだった友人と夜の会合。 女子2、男子2で。 学校では普通のクラスメートだったけれど、四十年の月日は何かを熟成させるには充分な歳月で、話がはずむ。 中2の理科の蛙の解剖・・・、大きな蛙を捕まえに行ってくれたときのことを初めて聞く。 そーだったの!そんなに苦労して捕まえてきてくれたんだ、男子ぃー。 その男子らも、もう偉っそうな役職名を懐に持っている。 でも「○○クン」で呼ぶあたりまえ。 そして「○○ちゃん」と呼ばれる違和感のなさ。 給食の牛乳がビールに変わる当然。 翌日、姉と母と三人で、姉の義父さんのお見舞いに出かけた。 「入」も「出」もお腹にダイレクトなチューブで、ベッドにちんまりと横たわるなにもしゃべらない人、96歳。 私はいきなり思い出す。 「ほ~!葉子ちゃんが」 と感心して、笑って言ってくれたことがあったのだった。。 なんでかは忘れてしまった・・・。 「ほ~!」と感心してもらった時、そのお顔の目尻に浮き出たシワを思い出したのだ。 その時私は、シワって優しいもんだな・・・、右目尻に三本、左目尻に四本、と数を覚えた。 東京に戻る新幹線の中で、突然何もかもがめんどくさくなった。 東京駅に着いたら中央線や京王線に乗り換えることも、家で待っているだろう家族も仕事も、みんなみんなめんどくさくなった。 嫌になった。 目尻のシワ、右三本と左四本・・・大きな蛙は男子が捕まえに行った・・・意味なく心の中で呪文のように繰り返す。 東京駅に着いたら、さあ日常にもどろう!エイエイオーな気分になっていた。 めんどくさく思った乗り換えも、家で待っているもろもろも、もうめんどくさいとは思わなくなっていた。
by watasinoinusuu
| 2008-06-26 22:22
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