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最近よく着るビンテージのコートだ。 ビンテージといってもそう大したことないものです。 大柄の花模様で、厚手の綿製、少々くたびれてもいる。 これを着て外出しようとした私に、家人は、 「大阪のおばちゃんみたいだな~」 といった。 「派手」の概念をうまくいい表すボキャブラリーが不足気味の家人・・・・残念なことである。 そこんとこは上手いこと表現してもらいたいものだと思うが、上手い表現の例をすぐ思いつけない私も・・・・残念だ。 地味では決してないけれど、このコートはわりと応用がきくのだ。 ボタンもポケットもない、ペロっとしたものだから、打ち合わせには大きい安全ピンを使ったり、ラインスートンのキラキラブローチを付けたりと、色々楽しめる。 または、前をあけっぱなしにして、中の無地の服の色を多めに見せて、縦長効果もねらえる。 細かいドット模様の茶色のワンピースと合わせるのも好きな着方だ。 花柄とドット、想像だけではなんだかおかしく思えるけれど、実際に合わせて着てみると、いけなくもない。 カンガルーの皮のブーツ、ベトナム製のビニールバスケット、ギャルソンのパンツ・・・色々合わせて着てみる。 なんだか「花柄コート」が包容力を発揮して、ピッとまとめてくれるようだ。 これこそビンテージものの良さではないか。 大らかに年代と世間を渡り歩いてきた服だけが持ち得るチカラ。 笠智衆が、 「ああ良い天気だねえ」 とひとこと言っただけで画面の中のすべてが調和するように、「花柄コート」が着ているものをまとめる役割をはたしてくれる、って、私、なにいってんだ?
by watasinoinusuu
| 2009-03-31 22:48
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